昭和39年04月02日 衆議院 大蔵委員会

[043]
民主社会党(民社党) 春日一幸
井上さんも東さんも、金融機関の公共性の高さにかんがみて特殊指定を受けることが何か不名誉処分の刻印を押される、こういう感じがするので避けたいという御意見のようでありまするが、私はこんなものはそのような感情で受けられることは不適当ではないかと思うのであります。

御承知のとおり公共性は非常に高い新聞なんかに対しましても、その不公正な取引とおぼしき押し紙等についてはこれは禁止する、これこれは不公正な取引であるといって新聞業務に対してもそういう特殊指定を厳然と行なうことによってそういう不公正な取引を禁止しておるのでございます。

天下何ものをもおそれない無冠の帝王といわれる新聞社に対しても、公正取引委員会は、国の公正な経済秩序というものが何よりも大切なのである、新聞社よりも金融機関よりも何よりも大切なのである、こういう立場からそういう特殊指定を行なっておるこの事例は、十分これを判断される必要があろうと思うのであります。